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2013年10月14日 (月)

美炎馬頭琴の調べ ~旧馬頭町棚田コンサート~

今年で3回目になる、栃木県那珂川町(旧馬頭町)の棚田で開催された美炎さんの馬頭琴コンサート。

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入口はここです。

森の入口に足を踏み入れると、掃き清められた小径の両脇には、ユーモラスな住人達と、共に暮らす人達の営みを写す写真ギャラリーが迎えてくれます。
それは、高齢者にとっては懐かしい風景だったり、子供達にとっては新鮮な驚きの一瞬だったり…。

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木々の間からは気持ちの良い鳥の声が響いてきて、外界から遮断された異空間に迷い込んだような不思議な気持ちになります。写真を楽しみながら森を抜けると、視界が一気に開けて、目に飛び込んでくるのは棚田の舞台。

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そこには風に乗って、ゆらゆら飛んでいるトンボ達の姿が…。
初めての人は、誰でも歓声をあげてしまう、美しい里山の自然の風景です。

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皆さん、おもいおもいの場所に座ります

こんな場所ですから、演出は自然。
毎回違った演出をしてくれるのですが、今回は途中から風神様がやってきたようで、楽譜がめくれたり飛んだり。
そんな風のいたずらを、美炎さんは楽しんでいる様子。空を見上げて、本当にここは気持ちがいいんですと笑顔を見せていました。
曲目は、オリジナルの 「風と空のうた」 や 「風の馬」 (風が吹くのも納得)、「シルクロード」 や 「G線上のアリア」 日本の曲メドレーなど14曲。

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風に揺れる野菊や、乱舞するトンボ、どこからかふわふわと飛んでくる綿毛達が演奏に色どりを添えて、室内では味わえない気持ち良さです。

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いつも近所の人を連れて宇都宮から来てくれる友人は、こんな素敵な会場はどこを探してもないよね、本当に気持ち良くて、一年分の心のデトックスになると心待ちにしてくれています。
赤ちゃん連れや、ワンちゃん連れの方もいるのですが、とても静かに聞いていて、中には通路に寝ころんで眠っている人もいます。心が解放されて、空を飛んでいるような夢心地になれそうです。

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今回は東京新聞の関東版にも取り上げられ、首都圏の遠方からも来て下さった方もおられたようで、年々賑やかになっていく会場を後方から眺められるのはとても嬉しい事です。
泊まったサンタヒルズやまほろばの湯、コンビニなど、どこへ行っても目にするコンサートのポスター。町をあげての行事として盛りたてていこうと、皆さんが協力しているのを感じました。
地元の皆さんの温かい絆がなければ、このコンサートは実現できなかったでしょう。入口の原っぱで売られているパンや野菜、棚田米など、町の人達との交流もとても楽しいコンサートです。

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大震災の時、自然の猛威の前に人間は無力である事、処理できない毒を大量生産してでも作る電気がなければ暮らしていけない生活をしているのだという事に、日本人は気付きました。
でも2年経って、そんな事をすっかり忘れて生活している自分がいます。現代人は「天空の城ラピュタ」のラピュタ族のようです。
地に足をつけて生きていかなければ、いつか矛盾が噴出する日がくるでしょう。
大型の台風が沢山やってくる間隙をぬって開催されたコンサート。毎年お天気に恵まれ、お天道様を味方につけているといつも思います。

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足元には、かわいらしい野の花が

この棚田の美しい風景は、昔からの営みを黙々とやってきたシゲルさん家族の手と足と汗の賜物。
シゲルさんの娘さんの「ここは、今までは只生活の糧を得る場所だったけれど、このコンサートを通じて、とても素晴らしい場所だったんだと気付きました」という言葉が印象的でした。
東京から移住してきた廣田さんが、里山の自然の豊かさを、沢山の人に知って欲しいと始めたこのコンサート。
シゲルさんの棚田の保全と、コンサートをきっかけに、県の里山整備事業に認可され、この辺りの15,000㎡(東京ドーム4個分)の森が下草刈りや間伐などで整備される事が決まったそうで、昔の人々が日々の生活の糧の為に行い、保たれてきた自然が戻ってくるかも知れないそうです。
光が入る事で息をふき返した森に生態系が戻り、さらに生き生きとした風景が見られたら、全国で荒れている里山の自然が見直されるきっかけになるかも知れませんね。

bud主催者のヒロクラフト廣田さんの言葉(一部抜粋)bud

公共の交通機関が発達した時代に、ここは間違いなく 「はるかな棚田」です。
それは 「都会の便利さ」 が入り込めない場所であり、ゆるゆると守られてきた場所。
世の中の時間の流れが加速しても、太陽の動きに合わせ生き物達と呼応しながらの、人間らしい暮らしがここにはあります。大震災のあと、食べものにも煮炊きにも困らなかったここの暮らしはやっぱりすごいと素直に思いました。
昔々の人々は、自分の足で動ける範囲と時間軸の中で暮らしてきて、それは自分ですべての責任を取れるとてもシンプルな暮らしでもあったと思います。
 さて、今日は 「シゲルさんの」 棚田での 「美炎さんの」 馬頭琴コンサート。私たちのものではないけれど、私たちの 「自慢」 であり 「大好き」 である 「二つ」 がそろう年に一度の、一期一会の機会です。この棚田にお集まりいただいた皆様や、支え協力して下さったたくさんの方々と共に、このひとときを共有できる幸せを想います。
 本日ここにお越しいただいた沢山のお客様はもとより、大切な棚田をいつも快く貸してくださるシゲルさん、受付広場のサクライさん、梅平地区の皆さん、開催にあたってご尽力いただいた沢山の皆さま、その一つが欠けては成り立たない演奏会です。そしていつもすばらしい音色を届けて下さる美炎さんと、竹井さんとgizさんに、沢山の感謝の気持ちを贈ります。

note 美炎さんの言葉 note

3かいめを迎えました。
遠くからも、近くからも、お越しいただきありがとうございます。

音楽を志すものにとって、自然というのは創造の源です。
自然の舞台そのままのところで
音楽を奏でることができる歓びはなにものにも代え難いものです。

はじめてこの場所にであったとき、石舞台が、文字通り石舞台に映りました。
音を出したときの伸びやかな音色が山の奥に消えて行く感動はわすれられません。

そしてこの棚田にかかわる廣田さん家族と棚田を守るしげるさんと地域の方達の山の暮らしがあってこその、このコンサートはおそらく日本の中でも一番くらいの貴重なステージではないでしょうか?

音 風 空 光 音 風 光 虫 音 虫 風 風

一瞬一瞬の移り変わりを五感をすましてお楽しみください 

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